プロフィール

1987 年にフランスのモントルイユに生まれたキング・ホンデクピンクはパリで活動する ベナン系フランス人陶芸家です。

 

2012 年に備前、信楽、丹波を含む日本国内 6 つの窯元を訪問した後、陶芸家として活動 していくことを決意したキングは、同年パリで陶芸教室を主宰する早崎加代子氏に陶芸の手 ほどきを受け、芸術陶芸技術学院(ATC)の夜間部でグレゴワール・スカラブル氏に師事 しました。2 年間の研修を経た後は毎年備前の窯元を訪問し、釉薬を使わない伝統的な備前 焼を研究しています。彼にとって備前焼は、火・土・風・水の四元素を取り入れた自然から 成る造形美であり、それは自身のルーツであるベナンのアニミズムの伝統であるブードゥー の習慣を連想させるものでもありました。

 

この直観に基づき、キングは BB Project(備前―ベナン プロジェクト)と名付けた制作を 2016 年に開始します。BB Project は、備前の土と、ベナン南西に位置する父の故郷近くの セ村の土を使い、両土をブレンドする技術によって成立しています。陶芸作品を、ユニバー サルであり可塑性のある表現として位置付けようとする中で、このプロジェクトは結果とし て異文化間の対話に新たな光を当てたハイブリッドな作品を生み出すことになっていきまし た。

 

現在、キングはすべての大陸の粘土やその他素材をブレンドして、様々な職人業、異文化 理解、精神性を組み合わせた実験的な作品を制作しています。彼は « 不完全性の美 » の魅力 を高めようと、重量によりしばしば変形してしまった粘土体に意図的に傷をつけたり、裂い たり、矯正を施します。一度焼成を行うと、釉薬はひび割れたり、粒状になったり、あるい は流動したりしてその姿を明らかにしますが、それらはしばしばベナンのブードゥーの祭壇 における美の思想を模しているといいます。

 

彼の作品は、Dak’Art OFF 2016(セネガル)、World Cultures Festival(香港)、今年 2 月 に開催された個展「Thank You for the Clay!」( 信楽、日本 )、Art Paris Art Fair ( パリ )、 Time on Earth ( ニューヨーク ) 、Terre de Mémoire ( ベナン ) など、国際的に広く展示さ れています。また最近の展示では、陶芸専門家 Garth Clark によってキュレーションされた ボカラトン美術館(フロリダ)の展覧会「Regarding George Ohr: Contemporary Ceramics in the Spirit of the Mad Potter 」に作品が選出されています。

 

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Photo credits: © 2017 Alex HUANFA CHENG